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循環器内科(不整脈・心不全治療) 循環器内科(心・血管内治療) 人工透析内科
 心臓血管外科

 医師紹介
洲鎌 盛一(すがま もりいち)

院 長
心臓血管外科

日本血管外科学会
日本外科学会
日本自己輸血学会
日本胸部外科学会

上江洲 徹(うえず とおる)

副 院 長
心臓血管外科

日本外科学会 認定医, 日本外科学会 指導医
日本胸部外科学会 認定医
三学会構成心臓血管外科専門医
日本外科学会 外科専門医
心臓血管外科修練指導者
日本脈管学会認定脈管専門医
医学博士(琉球大学 医論第151号)

毛利 教生(もうり のりお)

心臓血管外科部長

日本外科学会 外科専門医
三学会構成心臓血管外科専門医
腹部ステントグラフト実施医
下肢静脈瘤に対する血管内焼灼術の実施医





 心臓血管外科紹介
 当院は沖縄県内でも古くから心臓外科手術に取り組み、昭和52年に最初の手
術を行いました。これまでに心臓弁膜症、虚血性心疾患、先天性心疾患、大動
脈瘤など多くの疾患に対して手術を行ってきましたが、現在は循環器内科と連
携して、心臓の機能が低下した患者さんに対するペースメーカーを用いた心臓
再同期療法(CRT)の同時手術も行っています。

2012年の新築移転に伴い、県内初のハイブリッド手術室を完備し、大動脈瘤
に対する低侵襲手術であるステントグラフト内挿術を開始しました。2015年
から弁膜症手術における低侵襲手術(MICS)を開始しました。この手術は従
来の心臓手術に比べて小さな傷で行う手術で、ここ数年全国的にも需要が増加
しています。

2012年に開設したシャントセンターでは、新規のシャント造設術からシャン
ト不全例など、多くの施設からご紹介いただいております。近年増加している
下肢静脈瘤に対しては、2015年から血管内治療(ラジオ波による血管内焼灼
術)を開始しました。以下に過去3年間の手術内訳と症例数を掲載します。


術名
2014年
2015年
2016年
弁膜症手術
28
41
27
冠動脈バイパス術(虚血性心疾患)
8
16
7
大動脈瘤手術
11
9
13
弁膜症+冠動脈バイパス術
5
7
2
弁膜症+大動脈瘤手術
4
5
3
冠動脈バイパス+大動脈瘤手術
0
0
0
弁膜症+冠動脈バイパス+大動脈瘤手術
2
0
0
(不整脈手術の併施)
(5)
(12)
(1)
その他の心臓関連手術
7
15
3




ステントグラフト内挿術
5
9
17
下肢静脈瘤手術(血管内治療)
27
51(31)
132(83)
透析シャント関連手術
127
157
182
縦隔腫瘍手術
3
0
0
その他の手術
23
29
17




合計
250
339
403



 主な手術内容

バイパス手術
弁置換術
弁形成術
大動脈解離
シャント作成術




 当院の主な医療機器

・IABP , PCPS
・人工心肺
・セルセーバー
・術中エコー













 下肢静脈瘤について

 下肢のふくらはぎの内側に青い血管がもりあがっている方を見かけます。中年以降の女性に多く、お産が大きな原因といわれていますが、これは決して女性だけの疾患ではなく、男性でも立ちっぱなしの仕事(調理師、美容師など)をしている方にもみられます。これは静脈瘤といって、静脈が拡張し蛇行しているためで、立位ではっきりし寝ると消えてしまいます。そもそも静脈とは各臓器で酸素が消費された血液が心臓へ向かうための血管であり、病院などで採血や点滴をする血管です。静脈内は血圧が低く、血液を効率よく流すためところどころに静脈弁(逆流防止弁)が付いています。特に足は重力に逆らって心臓まで血液を送るため、この静脈弁が重要な役割をします。妊娠中や長時間の立ち仕事では下肢にかかる静脈圧が高くなり、この弁の機能が低下もしくは消失してしまうことがあります。そのため下肢の静脈に血液が滞ってしまい、静脈が拡張、蛇行していきます。
症状には個人差がありますが、一般的には下肢の痛みやだるさ、夜間けいれん、色素沈着(部分的に日焼けしたような色になる)、足のけがが治りにくいなどがあげられます。
治療は症状がなければ特に必要ありませんが、症状が軽ければ治療用のストッキングで悪化を予防します。あくまでも予防なので完全には治りません。治すには手術が必要ですが、方法はさまざまで、硬化剤を注入する方法、レーザー治療、静脈抜去術があります。当院では手術治療を推奨しています。基本的には逆流している静脈を抜去(ストリッピング法)に加え、枝分かれした拡張した部分も切除します。これは一般的な方法ですが、症状に応じて全身麻酔もしくは局所麻酔で行います。いずれも日帰り手術が可能ですが、1泊入院を勧めており、患者さんもその方が安心のようです。平成27年5月からは血管内治療も開始しており、傷跡が小さく、体に負担の少ない手術も行えるようになりました。




 大動脈瘤に対するステントグラフト内挿術

 大動脈瘤とは、人間の体の中で最も大きな血管である大動脈の一部が拡大してこぶ状になる疾患です。これは何年もかけて徐々に拡大していくため、症状はなく検診などで指摘されることが多く、動脈硬化や加齢、高血圧などが原因とされています。こぶ状に拡大した部分(この部分を瘤といいます)は壁が薄くなり、血圧が高い状態が続くと破裂する危険があるため予防的な治療が必要です。破裂は突然おこることが多く、その時は激しい痛みを伴い、時には意識消失などを認め、治療が遅れると死に至る怖い病気です。よって初めての症状が破裂ということもありえます。
 この大動脈瘤に対する治療は、薬物治療では血圧をコントロールする以外になく、ある程度大きくなってしまうと手術以外に方法がありません。これまで行われてきた手術は、全身麻酔下に瘤の前後で血流を遮断(部位によっては人工心肺という補助手段を使用)して、瘤を切除し人工血管に置き換えるというものでした。現在は手術成績も良くなっておりますが、体に対する負担は大きく、特に高齢者には種々の合併症により危険性を伴います。そこで考え出された新しい治療法がステントグラフト内挿術です。これは全身麻酔下で行うことは従来の手術を変わりありませんが、人工血管の外側に網目状の金属の筒をつけたステントグラフトを、大動脈を遮断せずに内側から挿入するという治療法(血管内治療)です。拡大した瘤の前後にわたりステントグラフトを挿入することにより、瘤に血圧がかからなくなるため、破裂を予防することができます。ほとんどの場合、ステントグラフト挿入後は瘤の大きさも縮小していきます。
 この手術は、日本では10数年前から行われ、数年前より保険適応された新しい方法です。大動脈を露出せずに下肢の付け根を5cm程度切開するだけで行えるため、体に対する負担は従来の手術に比べてかなり少なくなります。よって、これまで手術が行えなかった高齢者や、基礎疾患のある患者さんにも施行できます。しかし新しい方法のため、長期の成績がまだ出ておらず、手術後も注意深い観察が必要です。