医療法人博愛会 牧港中央病院
TEL:098-877-0575

胸の症状のある方へ

胸の痛み

【 痛みの特徴 】
胸全体が痛い、胸が熱い、胸が締め付けられる、違和感など
10分以内で痛みが消失すれば狭心症である可能性が高く、30分以上続くようであれば心筋梗塞が疑われます。

【 痛む場所 】
胸のみならず、周囲の様々な場所に痛みが出ることもあります。
胸・背中・左肩・顎や歯・みぞおち

<検査> ・心電図 ・心臓超音波 ・冠動脈造影CT 
     ・心臓カテーテル検査 ・血液検査

循環器内科(心・血管内治療部門)の受診をお勧めします。


動悸・めまい・気を失う

【 動悸の特徴 】
①脈がとんだように感じる。
  →「期外収縮」という不整脈の一種かもしれません。
 治療しなくていいものから、命に関わるも重症のものまで様々です。

②脈がいつもより早い。ドキドキする。
 →どのようなタイプの不整脈か検査を行います。
 治療が必要な病気が潜んでいる可能性があります。

③拍動が強い。ドンドンと鼓動を大きく感じる。
 →心臓以外の病気の可能性もあります。
  心臓以外の原因では貧血や甲状腺ホルモンの病気、
  精神的ストレスなどがあげられます。

【 めまいや失神 】
 脈が異常に早くなったり、遅くなることにより、脳への血流が不足し、めまいがしたり、一時的に気を失ってしまう(失神する)こともあります。

<検査> ・ホルター心電図 ・心臓超音波検査 
     ・心臓電気生理学的検査 ・血液検査

循環器内科(不整脈・心不全治療部門)の受診をお勧めします。


息切れ むくみ 倦怠感

弁膜症や心不全かもしれません。原因を調べるため以下の検査をします。

<検査> ・血液検査 ・心電図 ・心臓超音波検査 
     ・胸部X線検査 ・検尿

当院の受診をお勧めします。
(症状によって診療科が変わる場合があります。)

***自覚症状がなくても隠れている循環器の病気もあります***
人間ドックや心臓ドック、血管ドックも行っております。
まずはお気軽に当院へご相談ください。

***心臓の病気において大切なこと***
心臓の病気は症状に気づき早く受診することが大切です。
早めの検査・適切な治療を行うことで重症化を防げます。
小さな症状の気づきは早期受診につながります。少しでも「おかしいな?」と思ったらまずはご相談ください。


心臓の役割について

心臓は血液を送るポンプの役割をし、絶え間なく全身に血液を届けています。
そして心臓は電気信号により自動的に動いており、一定のリズムで心臓を収縮・拡張させています。心臓の外側表面には冠動脈という心臓そのものに酸素と栄養を送る重要な血管が3本あります。


心臓に関する病気について

①虚血性心疾患
 心臓の周囲にある血管が狭くなったり、閉塞する事により心臓の動きが悪く
 なってしまう病気です。
 大きく、狭心症と心筋梗塞に分かれます。

・狭心症って?
 動脈硬化により血管の中が狭くなり心臓に必要な血液が十分に運べていない
 状態の病気です。

・心筋梗塞って?
 心臓周囲の血管が高度に狭窄していたり、閉塞する事によって血流が著しく
 低下、または完全に途絶え心臓の一部が壊死(死んで動かない)した状態に
 なります。

②弁膜症
 心臓の中には、血液の流れを一方通行にして逆流を防ぐ弁が4つあります。これらの弁がうまく機能しない病気が弁膜症です。これには、弁が硬く開きにくくなる「狭窄症」と、弁が閉じきらずに血液が漏れてしまう「閉鎖不全症」があります。

③大動脈疾患
 大動脈とは体の中で1番太い血管であり、心臓から出された全ての血液を運ぶ重要な血管です。動脈硬化や高血圧による血管の変性で瘤ができたり、血管が裂けたりしてしまう病気です。処置が遅ければ死に至る可能性もあります。

④不整脈
 一定のリズムで電気信号を送り動いていた心臓が、何らかの理由で電気信号に異常が起こり、不規則な心臓の動き方(リズム)になってしまう病気です。
不整脈の種類によっては、失神してしまうこともあります。

⑤心不全
 心不全とは心臓の機能が悪いために、息切れやむくみが起こりだんだん悪くなって生命を縮める病気です。心臓に関する病気が原因で心臓の機能が著しく低下した状態で、原因によって治療法は異なるため原因をしっかりと突き止めることが大切となってきます。

 


治療

虚血性心疾患:主にカテーテル治療を行い、薬を内服する事によって再発を防止したり症状を抑えます。治療後も日常生活に注意していくことが大切です。

弁膜症:弁の状態が悪ければ手術の必要性があります。手術を受けず放置しておくと徐々に心臓の動きが悪くなり十分な役割を果たすことができなくなります。

大動脈疾患:瘤の大きさによっては手術をせずに薬や日常生活の改善で経過を見ていく場合がありますが、瘤が大きいと破裂し死に至る可能性があるため手術の適応となります。
大動脈解離は、解離している部位によって大きく変わります。上行大動脈に
解離があれば緊急手術となり、上行大動脈に解離がなければ血圧を下げたり
痛みを和らげたりすることが治療の原則となりますが、破裂や血流障害があ
れば緊急手術を行うことがあります。

不整脈:不整脈には様々な種類があり、種類により治療法が異なります。
内服薬で様子を見たり、カテーテルアブレーションを行ったり、ペースメーカーを挿入したりと、検査をしたうえで治療方針が決まります。また心臓の周りの血管が詰まることにより不整脈が出ている場合もあるため、その可能性がある場合は心臓カテーテル治療を行う場合もあります。